免責事項
本記事は筆者がうつ病を経験した際の個人的な体験談です。医学的・専門的なアドバイスを目的としたものではありません。うつ病などの症状が疑われる場合や強い絶望感を抱いている場合は、必ず医師や専門家に相談してください。自殺や自傷行為を助長する意図は一切ありません。少しでも同じように悩む方の助けになればと願っています。
つらいときは一人で抱え込まず、相談機関を活用しましょう。
- いのちの電話: 0120-783-556(全国共通)
- よりそいホットライン: 0120-279-338(24時間対応)
- 厚生労働省「こころの健康を守ろう」ページ(https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/)
1. はじめに
私がうつ病と診断されたのは、平成29年後半のことでした。当初は「会社に行きたくない」という気持ちが強くなり、仕事をこなせない自分を責め続けた結果、出勤中の車の中で「いなくなってしまいたい」と思うほど追い詰められていました。
そんな状況を経て、私がどのようにうつ病と向き合い、セルフケアを試してきたのか。うまくいったもの、続かなかったものも含めて、正直にお話ししていきます。
セルフケアは人それぞれ異なりますし、無理にやろうとすると逆効果になることもあります。今回紹介する方法がすべての人に合うわけではありませんので、実践する際は主治医に相談しながら、自分に合ったものを探してみてください。
2. うつが最もひどかった時期
どんな状態だったか?
私は無理をしてフルタイムの仕事を続けていました。その結果、日常生活にも支障をきたし、食事を摂らない日があったり、入浴も最低限で済ませるような状態でした。
さらに、部署異動で業務量が増え、上司の態度が冷たくなったこともあり、「自分が仕事をこなせないせいだ」と自責の念に駆られていたのです。今振り返ると、そんな状態で仕事を続けるのは到底無理があったと思います。
どんなことが特につらかったか?
「普通の生活」を送ることすらつらく感じるほどでしたが、当時は「やらなければならない」という意地だけで働いていました。家族や友人に助けを求めることもできず、一人で抱え込んでいたのが一番の負担だったと思います。
セルフケアをする気力はあったか?
正直、セルフケアどころか生きる気力すら湧かない状態でした。ただ、病気に負けたくないという意地からインターネットで情報を調べることだけは続けていました。
3. 少し回復の兆しが見えた頃
きっかけは?
少し楽になったきっかけは、「生活困窮者相談支援制度」に相談したことです。定期的に担当の方と面談し、日中外に出る機会を作ってもらいました。
また、しばらく足が遠のいていた趣味の「釣り」に意識して出かけるようにしたのも大きかったです。釣りをしているあいだだけは何も考えずに済み、心が軽くなる感覚がありましたし、「日中外に出る」という点でもプラスになりました。
最初に始めたセルフケアは?
面談のために外出するという小さな行動が、生活リズムを整える第一歩になりました。「日中外に出ること」を意識し始めたことで、家に閉じこもっていた自分に少し変化が生まれたと感じます。
効果はあった?
相談員の方と話すことでメンタル面が少しずつ上向いたように思います。フルタイム勤務でまだ大きな変化は出なかったものの、以前よりは気持ちが軽くなり、趣味の釣りを再開できたことで心に余裕が戻ってきました。
うまくいかなかったこと
面談や病院など“目的のある日”以外は、何もできない日が続きました。主治医にも「やれないときは無理しないで」と言われていましたが、焦りとの葛藤は大きかったです。
4. 現在のセルフケア習慣
- 出勤中の電車で音楽を聴く 他人の会話が耳に入ると、内容がわからなくても感情が伝わってきて疲れてしまうので、少し音量を高めにして外界をシャットダウンしています。
- PCでのリラックスタイム(YouTube、アニメ、ゲームなど) 他人とやり取りする必要のない、気楽に没頭できる趣味が今の私には合っています。
- お香を焚く(白檀や沈香) アロマオイルが合わなかった私にとって、お香のやわらかい香りは落ち着きと安心感を与えてくれました。PC作業と合わせることで、より効果的にリラックスできます。
- 釣り(休日&天気が良ければ行く) 一番心の支えになっている趣味です。自然の中に身を置くことで、心のざわつきが落ち着き、リセットされるような感覚があります。
5. まとめ 〜読者へのメッセージ〜
うつがひどい時期は、セルフケア自体が難しいかもしれません。でも、小さな行動を続けていくうちに、少しずつ変化が生まれることがあると私は感じています。
- セルフケアは人それぞれ 試してみて合わなければ無理をしない。主治医と相談しながら、自分のペースで進めていきましょう。
- 何もしないことも大切 「今は何もできない」と感じたら、まずは「何もしなくてもいい」と自分を許す。それだけでも心が楽になる場合があります。
- 焦らず、少しずつ 自分の好きなこと、興味があることを少しずつ試していくことが、回復の一歩につながると感じています。
注意事項
この記事は筆者の体験談を共有する目的で執筆されています。うつ病などの精神疾患の診断・治療には、必ず専門家の診察を受けてください。深刻な症状がある場合は、医療機関やカウンセリング、必要に応じて公的支援制度を活用してください。
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